02
「たーくん、ごめんね」 済まなそうに椅子に座って両手で膝をぎゅと掴みながら、「大丈夫?」とは多々良に問うた。 向かいのソファに腰掛ける多々良は、環から擦りむいたところを消毒してもらっている。消毒液の刺激に呻き声を漏らしたものの、の声掛けに、…
あなたの鼓動を聞かせてよ第一章
01
「たーく……たたら! なんで教えてくれなかったの!?」 茹だるような暑さもその尾を鎮め、からりとした太陽の光と、涼しげな風が人々を包む九月。爽やかなサッカー日和を他所に、呼び鈴と共に、小笠原ダンススタジオ内に可愛らしい叫び声が響いた。 フロ…
あなたの鼓動を聞かせてよ第一章