Another Chance その後のふたり

きれいなハネでつつんで

 まるでおとぎの国に迷い込んだようなきらめくシャンデリア。皓々と目映い光の中でひらひらとトサキントの尾ひれのようにサテンが揺れる。 ここはガラル地方、ナックルシティからほど近い場所に位置するとある宮殿。たった今、シーソーコンビ――シルディと…

すてきなおちゃかい

 ホウエンから戻ってまもなく、エンジンシティジムでカブさんとのミーティングを終えたときのことだ。その日はいつも協力してもらっている定期調査の日で、マルヤクデをダイマックスさせてもらいスタジアムじゅうのガラル粒子濃度を測定したあと、依頼してい…

とってもグロリアス、だね?

 さて、ヨロイじまでウキウキのバカンス――じゃなくて、大興奮の調査を終えた私たちはようやく正式な休暇にありついていた。ガラル粒子測定器を持ち運ぶことも、ピッケル片手に洞窟へ突入することもない、正真正銘のバカンス。夏が過ぎたらすぐにシーズンに…

こうかはばつぐんだ!

「なんっで、ひと言も言わないの!」 昼下がりのブラッシータウン、ポケモン研究所。天井まで連なる本棚や温室型アトリウムのあるお洒落なそこに、私の心の叫びがこぼれだす。 優雅にアフタヌーンティーをするマグノリア博士の手前、それはひそひそ声に変わ…

ゲンガーくうきをよむ

 ガラルの夏はからりとしていて清々しい。ナックルシティ上空で起きているすなあらしをも見渡せるだろう晴天の空を眺めていた私は、「次、エンジンシティですよ」というタクシー運転手の言葉に軽く伸びをして放り出していた鞄を肩にかけた。「ありがとうござ…